実際に部下から相談を受けた場合、できるだけ話しやすい状況をつくり、しっかり聞いてやるのが社長の役割です。
そういうことに気を使う社長であれば、部下は真剣に相談内容を伝えようとしますが、気を使わない社長には表面的なことしか話しません。
そういう相談は、部下からすれば社長のメンツを立てる儀礼のようなものにすぎないのです。
これでは「相談」の意味がありません。
部下の話を引き出すためのテクニックをいくつか紹介させていただきます。
その1は、相談を受けるときは相手に面と向かって座らず、机の角を利用して斜めに座ることです。
「報告」は、部下に自分の立場や役割を意識させるため、正面に位置するほうが効果的です。
しかし、「相談」の場合は部下と同じ立場に立つことを示す位置を選んだほうが、相手は話をしやすくなります。
テレビドラマでは横に並んで話す場面がありますが、これはかなり打ち解けた関係の場合です。
普通の社長と部下の関係では、斜めの位置に座ることで対面したときのような緊張を取り除き、より近い関係を意識できるようにしてやるのがいいでしょう。
また、社長は相談者の利き腕に近い所に位置したほうが効果的です。