社長の危機理の大原則は、部下に頭脳を持たせることです。
すべてが社長の判断で動いていたのでは、いざ危機の現場に直面した時に時間的に間に合いません。
時間のスピードアップをして、その場その場で現場の突発的なアクシデントに対応するためには、現場が頭脳を持ち、判断できなければなりません。
機関車は駆動部分が先頭車両にしかついていませんでした。
新幹線はすべての客車に駆動モーターをつけることでスピードアップが実現したのです。
スピード化を目指す社長になるためには、自分だけがエンジンを持ち、下
を引っ張っているのだという優越感に浸っていてはいけません。
自分だけではなく、部下にもエンジンを持たせていくことが、ながります。
どんなに失敗をした部下も、上司は切り捨てないということを態度で示した時、団結力は強まります。
失敗を受け入れることによって、上司と失敗した部下とのきずなが深まります。
また、失敗しても切り捨てないことで、上司1人と部下10人の11人の連帯感が生まれます。
海兵隊は、部下を決して切り捨てません。
戦争映画を観ているとわかりますが、どんな激しい戦闘状態であっても、ケガをした人間を戦場に残してくることはありません。
敵を攻撃することよりも、負傷した兵隊を最優先に考えて、連れて行くことに全力を傾けています。
海兵隊では、敵に撃たれて意識がなくなって、もう手遅れだと思われる事態になっても、必ずその仲間を助けます。
もうダメだからといって仲間を見捨ててしまうようでは、団結力はなくなります。
いざ切り捨ててもおかしくない状態に追い込まれた時でも切り捨てられないためには、みんなの信頼をえておくことが大事です。
いかなる状況においても部下を切り捨てないことで、チームの信頼関係は生まれてきます。