外国では、たとえば、野球の監督の場合、「今日は投手戦で2対1で勝つ。
初回でまず1点を取る。
途中で1点取られるが、8回裏でもう1点取る。
今日の勝ちパターンはこうだ」という勝つイメージを与えます。
勝つイメージは、勝ちパターンの流れをつくります。
「1点も取られるな」という言い方ではありません。
点の取り合いになる時もありますが、それを想像できるのが社長です。
「今日は点の取り合いになる。
少々点を取られても、こっちがこれだけ攻めればまた点が取れる流れになる」という話をします。
「今日は投手戦になるから、1点の戦いになる」と言われれば、選手は「1点を守る戦いで勝つんだな」というイメージが持てます。
「勝つイメージ」が、日本の社長には欠如しています。
「負けないように」という指示の出し方では、かえってネガティブなイメージになってしまいます。
言っていることは同じでも、言い回しを変えるだけで違ってきます。
「失敗するな、成功しなければならない」という言い方ではダメです。
「今日はきっとうまくいく」「今日は勝てる」というイメージを与えていくことが大事です。
「できなかったら承知しないそ」という言い方では、萎縮してしまいます。
「ここだけ気をつけておけばいい、君はできる」というイメージを部下の心につくって押し出していくことです。
「何やってるんだ」と言って社長が出ていってしまうと、部下は必ず引いてしまいます。