戦略的社長の仕事は、利益を上げる以前に、まずどんな状況においても目的を達成できる「勝つ組織」をつくることです。
仕事内容とは関係なく、その組織で、たとえば野球をやってもセールスをやってもスーパーを始めても勝てるのが、すぐれた社長です。
勝つ組織では、部下が社長よりも必ず上に位置します。
戦争が一番いい例ですが、戦争では、社長が決断をする係です。
とえば、空軍基地では気象予報官が気象を予測しなければいけません。
その情報を得て、社長が決断を下します。
ところが、司令官が気象予報官に対して「おまえの言っていることは本当かね」と言うようでは、もはや社長ではありません。
社長が、「自分よりおまえのほうが地位が低いから、おまえの言っていることは信じられない」と言っていたら、勝つ組織にはなれません。
ポストの高さとは関係なく、それぞれが分担した仕事の専門的知識に対して尊敬の念を持つことが大切です。
そこに上下関係を持ち込んではいけません。
部下を活用するには、部下の専門的知識を信頼し、それを生かして頼りにしていくことです。
そして、勝つ組織は透明でなければなりません。
どういうわけか、組...織がブラックボックスになっている会社がたくさんあります。
管理職がわざとブラックボックスをつくる傾向があります。
情報をオープンにせず、共有化させないで、できるだけブラックボックスにして、下から上が見えないようにすることで、自分の威厳を保とうとしてしまいます。