小さなことかもしれないが、女性社員が異口同音に訴えていることの一つに、「仕事をしても"ありがとう"の言葉一つも言わない」というのがある。
「会社はビジネスの世界だ。いちいちありがとうなど言えるか」と憤慨する男性社員もいるが、それはちょっと違う。
上下関係で相手が下にいると意識している場合だけ、言わないのではないか。
女性社員はそこに目に見えない差別を感じとっているのだ。
それは若手男性社員でも同じであることを、「辞めたくなる社長像」は示している。
どうもそこには上下の秩序とは異質の"傲慢さ"が見え隠れしているようだ。
それに加え、今の若者には以心伝心が通じない。
昭和十年代生まれまでの男性は、恋人や妻に面と向かって「愛している」と言っている映画のシーンを見ると照れ臭いし、嘘っぽいと思う。
若い世代はそうではない。
とにかく言葉にして言わなければわからないのだ。
ちょっとしたことにも「ありがとう」を言おうちょっとしたことだからこそ言うべきかもしれない。
若手社員にとって、「ありがとう」という言葉は感謝以上のものだ。
どんな小さなことでも、言われる当人にとっては大きな意味を持っている。
それは「自分という人間を尊重してくれている」という証だからである。
社長との結婚は帝国ブライダルへ