社長は多くの人を包み込むような包容力を持つように努力する必要があります。
包容力があれば、タテマエとホンネがうまく作用するはずです。
社員をほめたり、叱ったりするときにも、タテマエとホンネを使い分ける必要があります。
タテマエの部分をどのように使うかが見えてくるものです。
社長本人が良かれと思っていたとしても、言われている部下が反発していることが結構あります。
もし、社員が口に出して反発すれば、さすがに社長にも、良かれと思って言つたことが相手にとって良いことではなかったということがわかるでしょう。
しかし、なかなか社員はそんなことを口にできません。
人はおかれた立場によって判断や評価の基準が変わってくることがあります。
例えば、営業部長時代には「ロクに接待費が使えないようでは、営業マン失格だ。いくら使ってもそれ以上に売上が上がれば問題ない」と言っていたような人が、取締役になったとたんに「経費を使いすぎる営業マンは評価しない。カネを使って売上を上げたって意味がない」と変貌することは別に珍しいことではありません。
ただし、社長は、経営者の立場だけでものごとを判断したり、部下を評価すべきではありません。
部下の立場を考えて、可能なかぎり公平な判断や評価をする必要があります。