自らの成功体験を自慢する社長の話は、あまり参考にならないです。
なぜなら、そのような社長も、人には話せないようなこともやっているかもしれないからです。
また、成功した社長のやり方を中小企業の社長がそのまま実践しても、必ず成功するものでもないのです。
成功した社長が経営理念を高く掲げ、強欲ではなく大欲に沿って成功したとはかぎらないでしょう。
たまたま社長が成功したのは、何代にもわたる歴代社長たちのおかげかもしれません。
たまたま運がよくバブル最盛期に社長になっただけかもしれません。
成功した社長が次の社長にイエスマンを選び、その会社がダメになったという話を聞くことも少なくありません。
会社には社長の意見に反対する者はいないそう考えるほうが正解です。
たとえ反対でも表立って意見を出したりすることはありません。
ですから、もし社長が誤った経営をすると、会社はたちまち滅亡の道を歩むことになります。
このように、社長の責任は誰にもまして重いものなのです。
「社長だって人間だ、間違えることもある」
そういう社長もいます。
しかし、多くの社長は、もともと自分が気に入った、自分に同調する人を役員にしているので、社長に対して反対意見をいったりすることはほとんどないのです。