高齢者社長で自慢話が大好きな人がいます。
そうなると、社員は「うちの社長もちょっとボケてきたんじゃない?」「化石のような話ばかりでちっとも参考にならないよ」などと、社長をボケ老人扱いにしてしまいます。
そして自分たちだけの合いことばを作ってしまうのです。
社長が昔の自慢話をしそうな雰囲気になると、「ボだよボ」などと、ボケた話が始まるという合図を交わすわけです。
その合図どおりに話が始まると、みなドッとわくのです。
社長は何のことかわからず、みなが自分の話を歓迎しているんだと勘違いして、いちだんと熱をこめて話を進めます。
その様子がいかにも滑稽で、またドッときます。
そんなことで、社長は部下から道化者にされ、楽しまれてしまいます。
他人の自慢話になど、だれが耳を傾けるものですか。
社長は猿まわしの猿よろしく、部下に徹底的に操られてしまいます。
今の若い人は、それぐらいの才覚と茶目っ気があるのです。
自慢話の好きな社長のみなさん、どうですか、何か心当たりはありませんか。
いつのまにか、あなたは道化者にされているかもしれませんよ。
部下の前で昔の自慢話をしたい気持ちはわからぬでもありませんが、これはまずあなたにプラスをもたらしません。
自慢話は自分一人の胸のうちにじっとしまっておいたほうがいいようです。